バランススコアカードは作ってからが肝心

経営指針書とか、経営計画書というものを作っても、それらを「使う」ことが重要なのに、作ったことで止まっていることが多いようだ。

使わない経営指針書(計画書)の多くは、「使えない」から「使わない」のだ。

なぜ経営指針書・経営計画書が使えないのか?

せっかく作った経営計画書、経営指針書が、作っただけで終わる理由は簡単だ。

大抵は以下が当てはまる。

  • 毎日見ることを前提として作られていない
  • 毎日見なくてはならない仕組みが実装されていない
  • 定期的にチェックする仕組みが実装されていない

そもそも毎日見ることを前提にしていない

経営指針書・経営計画書は、毎日見ることを前提として作らねばならない。

なぜなら、当該機関中の指針、方針を示すものだから、常にその方針、指針を確認して行動するべきだからだ。

毎日目標を確認せず、期首に目標確認だけして、目標達成ができるのであれば、それは目標設定そのものが低すぎるという意味でもある。

目標は、意識してがんばらないと達成できないものにしないと、企業としても人間としても成長することはできない。

「いや、うちは毎日経営指針書を朝礼で読んでいる」という会社もあるが、それが「字面を追っているだけ」になっていないか?確認する必要がある。

毎日見るというのは、毎日内容を読み、内容を深く掘り下げ、今日一日の行動に反映させるために行うのであって、字面を追いかけるためではない。

日々の行動を決定するために読むのだから、抽象的な内容だけが掲載されていても、役に立たない。

社員にとては、曖昧で、よくわからない資料という扱いになるからである。

そんな資料を無理に社員に毎日読ませても、社員の心には響かない。

毎日読んでもらうためには、毎日読むことで、具体的に何をすべきか?を考えることができるようになっていなければならないのである。

毎日見なくてはならない仕組みが実装されていない

経営計画書(指針書)を毎日見て、一日の行動計画に反映させるためには、目標と現状を把握し、今日の行動をどう変えるか?を考える材料が必要となる。

つまり、具体的な行動計画と、行動実績を比較できる仕組みが必要なのだ。

BSC(バランス・スコアカード)では、「アクションプラン」として具体的行動計画を記載するようになっている。

この計画の表に、実績を記入し、差異を把握できるような表を作っておくことで、予実の差異を明確化でき、問題点の把握が可能となる。

BSC(バランス・スコアカード)を使って経営指針書・経営計画書を作成する際、BSC(バランス・スコアカード)を使うことで、これらの表が提供されるので、毎日閲覧しなくてはならない仕組みになるはずだ。

定期的にチェックする仕組みが実装されていない

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予実のチェックは、個人レベルでは1~2回/日 で行うことになるだろう。

しかし、かいしゃという組織で成果を求めているのだから、チーム単位で予実の管理を行い、現在の問題点や改善策について、共有する必要がある。

チームで共有することで、チーム全体の目標達成度を上げていくことができるはずだ。

そうなると、BSC(バランス・スコアカード)を使って、チーム単位のアクションプランを作成しておき、1回/週 のチーム成績のチェックを行えばよいのである。

そうした資料を経営計画書、経営指針書か、その付帯資料に組み込むことで、定期的にチェックする仕組みが実装されるはずだ。

 BSC(バランス・スコアカード)を使えば、アクションプランまで定義可能である。

アクションプランを経営指針書、経営計画書に入れてしまえば、あとは毎日のように進捗を確認するために見直さないと、計画の通りに成果を出すことは難しくなる。

KPIで行動の「量」をしっかりとモニタリングしながら、定期的に「質」の確認を行い、行動の量と質についての振り返りを日々行うこと。

その上で、KGIをチェックしていくことで、日々の行動につなげることになる。

BSC(バランス・スコアカード)を導入することで、日々使える経営指針書、経営計画書になるのだ。

そして、BSC(バランス・スコアカード)は、作った後、日々の行動状況、成果達成状況、進捗状況をモニタリングし、行動を変更するためのPDCAツールとして、毎日使うことが重要なのである。

 

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岡本 興一

クライアント経営者からは「カウンセラー」と呼ばれている自称「IT活用コンサルタント」。 ホームページ制作の依頼があっても、経営改善のための社長カウンセリングが始まり、なかなか制作が始まらないということで有名。 1971年生まれ。国立大阪大学工学部卒業。 ネットとITに詳しい経営者のサポーターで、仕組み作りのプロフェッショナル。 PHS販売数日本一の通販サイトや、圧倒的な売上を作るホテルのサイトなど多数プロデュースし、インターネットやITを経営に役立てるためのノウハウを常に仕入れ、実践しているだけでなく、経営に関する様々なノウハウ、メソッドの研究を行っており企業の「戦略」策定能力には定評がある。 保有資格:ITコーディネータ / CompTIA e-Biz+ / TCAE /公認情報セキュリティ監査人 / 情報セキュリティアドミニストレータ / CSMS(米国SEW認定SEO/SEM スペシャリスト)など多数
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