アクションプラン(行動計画)のブラッシュアップ

BSC(バランス・スコアカード)における戦略の基本形は「財務の視点」「顧客の視点」「業務プロセスの視点」「人材と変革の視点」となっている。

この4つの視点で戦略を立案し、行動計画を立てていくことで、理念やビジョン達成に近づくはずということだ。

これを少し異なる観点で見てみよう。

4つの視点単位で部門との関わりが強くなることが多い

4つの視点のうち、「財務の視点」「顧客の視点」「人材と変革の視点」について、具体的なアクションプランを立案していくと、そのアクションプランを担う担当部署について、それぞれ深い関わりのある部署が出てくることが多い。

「財務の視点」は財務部、経理部と呼ばれる部門のアクションプランと繋がることが多い。

「顧客の視点」は、営業部門(接客部門)のアクションプランが多く出てくる

「人材と変革の視点」は人事部のアクションプランが多くなる

 

「業務プロセスの視点」については、特定の部門との繋がりというよりは、全部門に関わることが多い。

 

よくよく考えれば、一般的な会社の中に必要とされる部門というのは、求められる機能であるから、各部門単位でのアクションプランが出てくるのは、ある意味合理的なわけだ。

業務プロセスの視点の場合は、プロセスそのものなので、基本的には社内のありとあらゆる部門に関係していることが多い。

非常に広範囲になるのである

全社レベルでバランスを考えよう

各「視点」が、部門のアクションプランに密接に関わってくるし、「業務プロセスの視点」においては社内全部門に関わってくるということは、全社員が、何らかの形で会社の戦略に関わっているということでもある。

各部門は、自分達のアクションプランが、どんな意味があり、どんな効果を生み出すのか?何を目的として、どこを目指しているのかを「全社的視点」で理解できる。

これが、全社的戦略~個人の行動計画まで一気通貫でつながり、利用できるポイントということでもある。

balance003また、抽出されたアクションプランで担当する部門、人物の行動計画に、何らかの偏りが見られる場合、全社的な活動としてみるといびつな形になってしまう。

そこで、次のようなことを検討すればよい

他部門(他の担当者)の成功のためにできることはないか?

戦略マップで繋がるため、自分の行動計画だけでなく、他部門(他の担当者)の行動計画が、会社の目指す方向において、どのような意味を持つのか誰でもわかる。

抽出されたアクションプランにおいて、最も重要なことが明確になり、その重要な事を実現させるために、様々な活動計画が必要となることも理解できるはずだ。

そのため、最初に作り上げたアクションプランにおいて、担当する行動が少ない部門や人がいたら、その部門や担当者が、他の部門や他の担当者の成功のために、どんなサポート行動ができるか、必要とされるかを考え、アクションプランに追記するとよい。

ただし、アクションプランとして抽出された行動は、表記上はたった1行で表されるかもしれないが、実際の業務負担量は大きくなるということがある。

行動計画を追記するなら、実務のバランスをしっかりと考えておくことが重要になる。

特定の部門(人物)の負担が大きくなりすぎていないか?

抽出したアクションプランの担当者(部門)に偏りがあると、現実的に実現不可能なものになっていることがある。

負担が大きすぎると、最初は気合いでなんとかなっても、1年の間に疲れて切ってしまい、長続きしない。

そこで、担当を変更することを検討せねばならない。

どうしても担当の変更ができないというのであれば、そのアクションプランそのものを「やらない」と決めることも重要な戦略になる可能性がある。

あれもこれも・・・となると全部はできないから、思い切って捨てることも重要なことがあるのだ。

 

 

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岡本 興一

クライアント経営者からは「カウンセラー」と呼ばれている自称「IT活用コンサルタント」。 ホームページ制作の依頼があっても、経営改善のための社長カウンセリングが始まり、なかなか制作が始まらないということで有名。 1971年生まれ。国立大阪大学工学部卒業。 ネットとITに詳しい経営者のサポーターで、仕組み作りのプロフェッショナル。 PHS販売数日本一の通販サイトや、圧倒的な売上を作るホテルのサイトなど多数プロデュースし、インターネットやITを経営に役立てるためのノウハウを常に仕入れ、実践しているだけでなく、経営に関する様々なノウハウ、メソッドの研究を行っており企業の「戦略」策定能力には定評がある。 保有資格:ITコーディネータ / CompTIA e-Biz+ / TCAE /公認情報セキュリティ監査人 / 情報セキュリティアドミニストレータ / CSMS(米国SEW認定SEO/SEM スペシャリスト)など多数
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