PDCAサイクルのCとAの日本語訳について

以前の記事「なぜ、経営計画(経営指針)が必要なのか?」でPDCAサイクルについて少し書いています。

で、PDCAサイクルという言葉とその日本語訳を聞いて、ずーっと感じていた違和感が、何となく解消した気がするので、個人的にメモしておきます。

昔はPDSと言っていた

そもそも、PDCAという言い方をする前、PDSと言っていた。

確か、以下のような形だったと思う。

  • P:Plan (計画)
  • D:Do(実行)
  • S:See(評価)

pds-cycle-550x550初めてPDSという言葉とその内容を知ったとき、何だか感動したのを覚えている。

計画を立て、実行して、実行内容を評価して、また計画に戻って・・・

とてもスムースな流れでストンと落ちるのだ。

 

ところが、ISO9000シリーズの取得が流行りだしたころから?か、いつの間にかPDCAと呼ぶようになった。

PDCA-Cycle-Blue_600x450

一般的にはPDCAは以下のように翻訳されている

  • P:Plan (計画)
  • D:Do(実行)
  • C:Check(評価)
  • A:Action(改善・見直し)

 

計画を立て、実行して、評価して、改善・・・そして計画へ戻る

改善と計画の違いって何だ???

ずーっとここが引っかかっていた。

正直言えば、PDCAを日本に持ち込んだ人の誤訳が広がったのでは?とも思っていたりする。

PDCAの新定義(翻訳)

いろいろ考えていて、ふと思いついたのが以下の定義(翻訳)

  • P:Plan (計画)
  • D:Do(実行)
  • C:Check(記録確認)
  • A:Assessment(評価)

 

PDCAcycle-old-2-new-550x258

以下、簡単に整理しておく

P:Plan (計画)

いつ、誰が、何をするのか?を決めないと、物事は進まない。

計画があるから、改善ができる。

D:Do(実行)

とにかく、計画のとおりにやる。

計画のとおりにやらないのは「できない」のではなく「やらない」ということ。

C:Check(記録確認)

行動したら、行動したということを記録しておく必要がある。

きちんとした記録がなければ、計画の通りにやったのかも、計画に問題があったのかなど、後で評価ができない。

記録なき評価は「感覚」でしかなく、「科学的」でなくなる。

科学的でなければ、再現性が乏しくなり、汎用的な改善にならない。

改善は「仕組み」であるべきなので、実行する人の能力によって結果が異なるという状況から、誰がやっても一定レベルのクオリティを維持できるようにするためのもの。

したがって、科学的で、高い再現性が確認できなくてはならない。

そのために、記録することが大切なのである。

 

このときの記録は「やった」ことを第3者が見て客観的に確認できる内容でなくてはならない。

感覚で「考えた」「検討した」というのは再現性を高めるための記録にはなり得ない。

具体的な「行動」として、他人が見て確認できる内容にする必要がある。

 

PDCAサイクルのCにおける記録確認は、こうした「行動」内容の確認

その行動内容は「P:Plan(計画)」の段階で決まっているはずなので、やったかやらなかったのかだけを確認する。

このCheckで、行動計画の進捗状況がわかるはずだ。

A:Assessment(評価)

行動計画が、計画の通りに実施されたのかどうかを確認したら、できたところと、できなかったところについての原因について検討する。

戦略目標達成のため、計画のどこが問題であり、どんなことを考慮して計画しなくてはならないのか?という問題点、課題を洗い出す。

「計画通りに行動したのに、期待する効果が得られなかった場合は、実施事項、やり方に問題がある可能性が高いから、計画の修正、実施方法の修正を行う必要がある」という具合に検討する。

A:Assessment(評価) では、改善の必要な場所の特定、原因の究明を行うのであって、では、次にどうするか?は、P:Plan (計画) でやるのである。

 

 

このような定義(翻訳)を思いついたら、自分の中ではすっきりと腹に落ちた。

本当は3拍子がいいんだけれど・・

new-PDCA-cycle-550x550しかし、論理的には上記の内容で腹に落ちたけれど、PDCAという4拍子はなんだか気持ちが悪い。

キャッチコピー等でも数字が出てくる場合は偶数より奇数の方が反応もよく、記憶に残りやすいと言われてるし、人間って、3拍子の方が気持ちいいように思うのは気のせいだろうか?

 まあ、PDSのSにCとAが含まれていると思えばいいのだけど、S:See っていう英語は「見る」という意味で、「検討する」という意味はあまりないから、ちょっと強引な感じもする。

それと、上記PDCAの新解釈で行動する場合、明らかに仕事の区切りを付けやすく、マニュアルにも落としやすい。

気持ち悪いけれど、仕組み化しやすいのは、新PDCAなんだろうな・・と思っている。

 

 

 

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岡本 興一

クライアント経営者からは「カウンセラー」と呼ばれている自称「IT活用コンサルタント」。 ホームページ制作の依頼があっても、経営改善のための社長カウンセリングが始まり、なかなか制作が始まらないということで有名。 1971年生まれ。国立大阪大学工学部卒業。 ネットとITに詳しい経営者のサポーターで、仕組み作りのプロフェッショナル。 PHS販売数日本一の通販サイトや、圧倒的な売上を作るホテルのサイトなど多数プロデュースし、インターネットやITを経営に役立てるためのノウハウを常に仕入れ、実践しているだけでなく、経営に関する様々なノウハウ、メソッドの研究を行っており企業の「戦略」策定能力には定評がある。 保有資格:ITコーディネータ / CompTIA e-Biz+ / TCAE /公認情報セキュリティ監査人 / 情報セキュリティアドミニストレータ / CSMS(米国SEW認定SEO/SEM スペシャリスト)など多数
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